歴史
これまで原因が不明とされてきた、105年前の「ツングースカ大爆発」
1908年6月30日7時2分頃(現地時間)、ロシア帝国領中央シベリア、エニセイ川支流のポドカメンナヤ・ツングースカ川上流にて
ツングースカ大爆発の謎、解明を待つ: The Voice of Russia
強烈な空振が発生し、半径約30-50kmにわたって森林が炎上し、約2,150平方キロメートルの範囲の樹木がなぎ倒された。1,000キロメートル離れた家の窓ガラスも割れた。
爆発によって生じたキノコ雲は数百km離れた場所からも目撃された。イルクーツクでは衝撃による地震が観測された。爆発による閃光はヨーロッパ西部にも届き、ロンドンでも真夜中に新聞を読めるほど明るかったと言われている。地面の破壊規模から見て爆発した「物体」の大きさは当初3mから70mと推定された
事件後13年後に初調査
当時はロシア革命前の混乱期であったため、ロシア科学アカデミーによって実際に調査が始まったのは実に13年後の1921年であった。聞き取り調査により徐々に、火球が確認されたこと、火災が起こっていたことなどがわかってきた。
1958年から調査を行ったソ連隕石学会の調査団は、自記気圧計の記録などから、隕石が空中で爆発したと結論づけた。1万分の1の森林の模型を使って倒木の実験をしたゾトキン博士らによって、爆発は地上約10kmの上空で起きたことがわかった。
これまで、多くの科学者は彗星衝突、ガス爆発などが原因であると推測していた。
ツングースカ大爆発についてはこれまでもいくつか説があげられてきました。非常に巨大な爆発だったことから彗星・小惑星説、地表に吹き出したガスが爆発したことにより発生したガス噴出説、その他、飛来した隕石に異星人が自己犠牲の精神で宇宙船ごと隕石に体当たりしその結果爆発を引き起こした(ツングースカ宇宙現象基金)説などです。
そして2013年夏、ウクライナ、ドイツ、米国の科学者のグループが、隕石の微小な残片を確認した。
Barringer Crater in Winslow, Arizona
ウクライナ国立学士院のヴィクトル・クヴァスニツィヤらは、最新の画像分光法によって炭素鉱物(ダイヤモンド、六方晶ダイヤモンド、グラファイト)の集合体を確認した。特に六方晶ダイヤモンド(ロンズデーライト)は、炭素を多く含む物質が爆発によって発生した衝撃波に突然曝された場合に形成されることが知られている。自然界では隕石が地球に衝突したときに起きる。
なぜ100年もの間、その原因が解明できなかったのか
ツングースカ大爆発は、人間が記録しているなかで最大の隕石衝突だ。米国の研究者たちはツングースカ大爆発の破壊力がTNT火薬にして5メガトン相当だと推定している(広島に投下された原爆の数百倍にあたる)。ツングースカ大爆発をもたらした隕石は、ある角度で大気圏に突入した時に分裂したため、完全な状態で地表に到達した破片はほとんどなかった。シベリアの泥炭中で化石化していた残片がいずれも微小なのは、そのためだ。
ツングースカ大爆発では隕石自体は小型だったが、衝突前のエアバーストの威力が大きかったことで予想以上の被害に
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