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700万年続く人類の誕生と進化

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歴史

ヒト

ヒト(人、Human)とは、広義にはヒト亜族(Hominina)に属する動物の総称であり[1]、狭義には現生の(つまり現在生きている)人類(学名 Homo sapiens)を指す

『ヒト亜族』とは

チンパンジー亜族と分かれ、直立二足歩行をする方向へ進化したグループである。

人の祖先を始まりから見ていきます。ただし発見されている化石が断片的なため仮説止まりであったり、論争が決着していないなどの問題もあります。今回は、分類で『ヒト亜族』とされる種を祖先の一つと考えて見ていきます。

だが、化石人類にはいろいろな種類がある。それらのほとんどは、現生人類にはつながらない、子孫を残さずに絶滅してしまった種のようである。

【サヘラントロプス】

サヘラントロプス

サヘラントロプス (Sahelanthropus) は、600万年 – 700万年前のアフリカ中部に生息していた霊長類の1属である。サヘラントロプス・チャデンシス (Sahelanthropus tchadensis) 1種のみが属す。発見された化石 TM 266-01-060-1 には、チャドの現地語で「生命の希望」という意味のトゥーマイ (Toumaï) の愛称がある。
最古の人類(チンパンジーと分岐したのちのヒトの系統、分類学的にはヒト亜族)とする説がある。

チンパンジー亜族と分岐し直立二足歩行をしていたヒト亜族のうち、もっとも初期のものはサヘラントロプス・チャデンシス(700万年前)である。

しかし、ヒト亜族とチンパンジー亜族が分岐したのは487万年前±23万年とされているため、人類の祖先よりも、ゴリラなどを含めた種の祖先であるとも考えられています。

サヘラントロプスは、頭骨の大後頭孔が下方にある。この孔は脊髄が通る孔で、これが下方にあるということは、脊髄が下に伸びていた、つまり、直立していた可能性が高い。だとすると、直立はヒトの派生形質であるため、チンパンジーと分岐したのちのヒトの祖先(もしくはその近縁)であるということになる。また、ヒトを他の霊長類から特徴づける数多くの特徴のうち、直立は最も初期に進化した形質の1つということになる。

ただし、サヘラントロプスは頭部の化石しか発見されていないため、直立していたというのは大後頭孔から推定した仮説です。

トゥーマイが本当にヒトの祖先だったとしたら、類人猿とヒトを分ける進化は、これまで考えられていたよりずっと早く起こっていたことになる。また、トゥーマイが生存していた年代を特定することは、進化の地図を描き直す上で重要な鍵となる。

【オロリン属】- 二足歩行の元祖

オロリン・トゥゲネンシス

オロリン (Orrorin) は、ケニアに生息していた化石人類の属である。1種オロリン・トゥゲネンシス
O. tugenensis のみが属す。学名は、ケニアのトゥゲンヒルズ (Tugen Hills) で化石を発見した研究者らによってつけられた。
ヒト亜科に属し、ヒトの系統がチンパンジーと分岐して以降の祖先の可能性がある属・種としては、サヘラントロプスに次ぎ2番目に古い。

オロリン・トゥゲネンシスの化石が大腿骨の臀部側に外閉鎖筋溝を持っていたという事実は、この種が二足歩行をしていたことを示している。臼歯が大きく犬歯が小さかったということは、この種が果物や野菜を好んで食べ、肉類も時々食べていたことを示している。オロリン・トゥゲネンシスはチンパンジー程度の大きさであった。

二足歩行していたことがわかっているため、人類の直接の祖先である可能性は高いです。

現在までに、この種の化石は少なくとも5体発掘されている。その中には直立していたことを示唆する大腿骨の化石や、木には登れたが腕渡りはできなかったことを示唆する薄い右手の上腕骨の化石、現代の人類とほぼ同じものを食べていたことを示唆する歯の化石も含まれている。

もしオロリン属が現代の人類の直接の祖先であると証明されれば、アウストラロピテクス・アファレンシスなどのアウストラロピテクス属はヒト科の樹形図の傍流であるということになる。オロリン属はアウストラロピテクス属よりも150万年も古いが、より現代の人類に近いのである。
化石の発見された場所から考えると、人類の進化の従来の仮説とは異なり、オロリン属は森林に住んでいたとみられる。

【アルディピテクス属】- 人間らしさの化石

アルディピテクス

アルディピテクス属(学名:genus Ardipithecus)は、約580万- 約440万年前(新生代中新世末期[メッシニアン中期] – 鮮新世初期[ザンクリアン初期])のエチオピアに生息していた原始的な人類(猿人)の一種。 長らく最古の人類とされてきたアウストラロピテクス属より、いっそう古い時代の化石人類である。

アルディピテクス・ラミドゥスとアルディピテクス・カダッバの2種がある。

以降の猿人とは異なる形質としては、足の指が手の指の様に物を掴める構造になっているのが主たる特徴である。一方で手の構造はチンパンジーやゴリラの様に歩行時に地面に指の背を付けて使用していた形跡が認められず、直立二足歩行を行うことができていた

エチオピアのアファール盆地にある約440万年前の地層から1992年に発見された猿人(ラミドゥス猿人)の化石を機に、1995年5月に新しい属として記載された。

アルディピテクス・ラミドゥス

アルディ (Ardi) は、約440万年前のアルディピテクス・ラミドゥス(ラミダス猿人)の女性と見られる化石人骨(標本番号 ARA-VP-6/500)に与えられた愛称である。猿人の全身骨格として最初に発見されたルーシー(約318万年前)や、現存最古の幼児の全身骨格であるセラム(約332万年前)などをも100万年以上さかのぼるアルディは、2010年代初頭の時点で化石人類最古の全身骨格をそなえている

アルディは骨の化石化が不十分だったので触れると破損してしまう恐れがありました。そのため発見された土砂ごと固めてCTスキャンを用いて復元した経緯があります。上の画像がデジタル風なのはそのためです。

属名(ラテン語) Ardipithecus は、アファール語[1]の「ardi (=ground、floor、大地、地面)」と古代ギリシア語「πίθηκος (pithekos =ape、〈高等〉無尾猿、類人猿)」のラテン語形による合成語で、「地上の無尾猿」との原義を持つ。

種小名 ramidus は、アファール語の「ramid (=root、根)」をラテン語化したもので、原義は「根のもの」である。 この名からは、人類進化の系統樹上の「根の部分にあたる者」との命名意図が読み取れる。

アルディピテクス・カダッバ

歯や骨の一部のみが発見されている種です。

当初はラミドゥス猿人の1亜種と考えられ、2001年7月に『ネイチャー』で公表されたときには、Ardipithecus ramidus kadabba (アルディピテクス・ラミドゥス・カダッバ)の名が付けられていたが、犬歯の形状に明確な差異が認められ、ラミドゥス猿人以前を生きていた同属異種として Ardipithecus kadabba (アルディピテクス・カダッバ)の名が与えられた

もう一つの種小名 kadabba は、アファール語で「basal family ancestor、一族中の祖先」を意味している。 まさにその名が示すとおり、彼らは模式種である前者より古い。

アルディピテクスの模式種(その種を代表するもの)はアルディとされていますが、それよりも古い化石のようです。

【アウストラロピテクス】- 人類直接の祖先

アウストラロピテクス

アウストラロピテクス (Australopithecus) は、哺乳類霊長目(サル目)ヒト科の絶滅した属であり、化石人類の一群である。
アフリカで生まれた初期の人類であり、約400万年前 – 約200万年前に生存していた、いわゆる華奢型の猿人である。

アフリカ大陸の東部、南部のサバンナ、疎林や灌木のある草原の環境に適し、食料は植物質を中心に、小動物の狩猟、肉食獣の食べ残しをあさり(スカベンジング)動物質を補充していた

以前は最も古い人類の祖先とされていたがアルディピテクス属の発見により、その次に続く属となった。約440万 – 約390万年前にA・アナメンシスが、約390万 – 約300万年前にアファレンシスが現れ、約330万 – 約240万年前にA・アフリカヌスに進化した。この属からパラントロプスと、ホモ(ヒト属)最初の種ホモ・ハビリスが進化したと考えられている。

▼外部リンク 出典元

700万年続く人類の誕生と進化



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